「50代で転職はできるのか」と不安を抱えている人も多いのではないでしょうか?50代は企業側にとってスキルや経験を重宝しており、必ずしも転職できないという訳ではありません。実際のところ、総務省の2021年における労働力調査では、次のような年代の方が転職に成功しています。
- 45〜54歳:52万人
- 55~64歳:42万人
参考:https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/pdf/index1.pdf
とはいえ50代での転職は、そもそも募集枠が少ないため、企業側に採用するメリットがあると思われる転職先を吟味して応募する必要があります。1つの手段として、転職サイトを活用するのもおすすめです。
<50代の方におすすめの転職サイト>
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そこで当記事では、50代の気になる転職事情から成功するポイントまで徹底解説します。現在、50代の方で転職を考えている方はぜひ参考にしてくださいね。
50代の転職事情
社会人として働く期間の折り返し地点を超えた50代の転職。現実として簡単ではありません。さらに、募集枠が少ないにも関わらず転職者の数が多いことから採用のハードルも高くなっています。 総務省の労働力調査では、2021年平均の転職者数は全体で288万人に。この内50代の方は下記の部類に入ります。
- 45~54歳 52万人(男性20万人:女性32万人)
- 55~64歳 42万人(男性23万人:女性18万人)
上記からも分かるとおり、全国には50代になっても多くの転職希望者がおり、労働条件や給与面、人間関係で転職したい人は少なくありません。 また、50代での転職が厳しい傾向には次のような求職者側の思惑も潜んでいます。
- 転職したいけど高齢のため一歩を踏み出す勇気が出ない
- 転職後に手取り額が少なくなり、生活ができなくなるのではないか心配
- 50代になって今さら就職しても状況はほとんど変わる気がしないと悲観的
特に50代にもなると、家庭を持つ方がほとんどなので金銭的に家族を養うことが出来ないと悩む方もいるでしょう。これら求職者側の思い込みで転職活動が成功しない・踏み出せないというのも、50代の転職事情で見られます。
50代転職が厳しい/難しいと言われる理由2つ
50代の転職が難しい(厳しい)と言われる理由は次の2つです。
- 体力面での不安
- プライドが高くて扱いづらい人材
上記2つの理由から「50代での転職は企業側にとって難しい」という先入観が生まれ、なかなか転職できない可能性があります。ではその理由は一体何なのか、次から詳しく解説しますね。
体力面での不安
50代を超えると、体力面での不安も考えられます。これは50代に対して、求職者側、企業側のどちらも感じてしまうもの。とくに求職者側は体力を使う仕事は、転職活動の中でも避けなければならない仕事のひとつです。体力を必要とする仕事を選んでしまうと、思うように活躍できず、今の仕事よりも結果を残せず後悔する羽目になりかねません。とくに立ち仕事の多い工場や建設業は避けるべき職種と言えるでしょう。このような職種では企業側としても体力面での不安があるため、採用されづらい傾向にあります。
プライドが高くて扱いづらい人材
プライドが高くて扱いづらい人材と思われやすいのも、50代の転職活動が厳しいと言われる理由の1つ。50代の求職者は、社会人としてのキャリアも長く、プライドが高くて扱いづらい人材と心配になりがちです。本人にその意識がなくても、50代というだけで企業側からすると二の足を踏んでしまう恐れがあるのが実情といえます。キャリアを持っていることは自分の強みになりますが、押し出しすぎるのもプライドが高く見えるので注意しましょう。
50代転職の現実
50代での転職活動は、そもそも採用してくれる企業が少ないのが現実です。せっかく採用しても定年に近いことからすぐに退職する可能性があるため、イチから仕事を教えるメリットがほとんどありません。当然といえばそうなのですが、将来的な視野も含めて20代や30代と比較すると求人数も圧倒的に少なくなってしまいます。また、50代の転職活動は長期化が懸念されます。年齢を理由に企業側が慎重になるので、書類選考だけでも時間がかかるからです。自力で求人を探すのは時間もかかり難しく、書類選考すら通らないのがほとんどで精神的にもかなりの負担が圧し掛かります。
50代が入社すると若手が委縮しやすい
企業側が50代転職を積極的に行わないのは、若手が委縮しやすいからです。どのような職場でも、中途採用を含めた新入社員というのは期待がかかり、注目されるでしょう。また、自分の職場にどのような新人が入るのか興味が湧くものです。とはいえ、ここまで頑張って仕事を覚えてきた若手からすると、新しい社員が50代と自分の親と変わらない立場になると委縮してしまいます。仕事を教えるのにも時間や体力を使いますし、会話やコミュニケーションでも気を使いがちです。もちろん、転職者からすると「気にせず接してほしい」と思いますが、当事者はそうはいきません。 企業側も若手が委縮して本来の良さを発揮できず、成長が遅くなるのは避けたいものです。年齢にギャップが生まれて現場の空気が気まずくなるので、若手社員のためにも50代の転職者を敬遠してしまう傾向があります。
50代転職は不安になることが多くて機会を逃す
50代の転職は20代の転職と違い、家庭を持つ人が多くを占めるため転職活動が自分だけの理由にならず、将来的な視野も含めて不安になりがちです。他にも不安になる要素として、人間関係や年収、やりがいといった面があげられます。転職を考えていても、こういった不安から今の状態を脱することができず、機会を逃してしまう人も少なくありません。しかし、転職の一歩をなかなか踏み出せないでいると、ずるずると不安を抱えたまま仕事をする羽目になり、結果的に後悔することもあります。50代といっても転職ができないわけではないので、行動を起こせずにいる方は不安を払拭して、思い切って転職活動をすることをおすすめします。
50代転職を成功させるポイント
ここでは、不安が多い50代の転職を成功させる6つのポイントを解説します。
- 選択肢を広げる
- スキルやキャリアの棚卸
- 非正規雇用も視野に入れる
- 柔軟性や謙虚さをアピール
- 人脈を広げる
- 転職エージェントを利用
現在50代の方で、転職活動に不安がある方はぜひ参考にしてくださいね。
選択肢を広げる
50代の転職では、選択肢を広げることが大切です。前職のキャリアをそのまま受け継ぎたい方や大企業などへのこだわりがある方は、まずそのこだわりを捨てなければなりません。50代で前職のキャリアをうまく活用できる転職先はあります。しかし、そもそも募集枠が限られているため、そう簡単に希望の転職先に入ることは難しいです。またキャリアも同じく、前職と同じ年収を手に入れることも厳しいでしょう。このように50代で転職活動をする中で、こだわりが強すぎると転職は成功しづらくなります。なるべく今までやったことのない業種や分野に挑戦し、視野を広げることが転職成功への近道になるでしょう。
スキルやキャリアの棚卸
50代での転職となると、企業側が求めるのは経験値の豊富さと言えます。そこでスキルやキャリアの棚卸をしておき、これまでの経歴で問題となった事案とそれを解決して得た成果などをまとめておきましょう。スキルやキャリアの棚卸は、企業側にとって「今後どのように活かせるのか」と重要なポイントになります。
非正規雇用も視野に入れる
非正規雇用も視野に入れるのも転職活動を成功させる重要なポイントです。分かりやすく言うと、応募数の少なさを雇用形態でカバーする考え方です。正社員にこだわり過ぎると募集枠に限りがありますが、非正規雇用も視野に入れることでこの枠が広がりますよ。
柔軟性や謙虚さをアピール
50代の転職者は経験豊富な面があるので、これまで築き上げてきた実績がプライドとなっているケースがあります。企業側としては、このプライドの高さが組織に入ったときにマイナスに働くことを懸念しています。もし転職をした場合、自分より年齢が低い人が上司や先輩になるでしょう。そこで、謙虚さを前面に出しておき、前職でも培ったコミュニケーション力を活かし柔軟性をアピールしましょう。
人脈を広げる
50代の転職ともなると、さまざまな人脈の活用が転職活動での戦略となります。周囲に転職を希望している旨を打ち上げることで、もしかしたら協力してくれる人が現れる可能性があるでしょう。ただでさえ厳しいと言われている50代での転職活動、協力してくれる人がいるだけで心強いものです。特にこれまでの仕事ぶりや人柄を知っている知人や関係者は、紹介者となって転職の選考時に大きなプラスに働きます。
転職エージェントを利用
どうしても成功しづらい人の場合、転職エージェントを利用するのもおすすめです。50代の転職は募集枠自体が少ないので、どうしても自分で探すのには限界があります。その点、転職エージェントは非公開求人を多数抱えており、50代の転職者でも応募可能な求人先を紹介してくれます。未経験の職種でも可能ですから、まずは登録して相談してみましょう。
50代転職の失敗談からわかった注意点
50代転職での失敗から分かる注意点は次のとおり。
- 市場価値を理解できていない
- こだわりが強すぎる
- 自分自身の強みが言えない
- 転職に求める条件が高い
- 自己主張が強過ぎる
- 応募先企業の分析が足りない
それでは1つずつ見ていきましょう。
市場価値を理解できていない
これまで培ってきた経験や実績から、自分の市場価値を高く設定している人は失敗しやすいです。自身が取り組んできた内容を「企業側が本当に求めているのか」ということを考えなくてはなりません。自分の市場価値が前職と同様程度で当たり前と思わないことが大切です。
こだわりが強すぎる
50代の転職でこだわりが強すぎる人は、なかなか転職先を見つけることは難しいでしょう。特に男性の場合は管理職についている方が多いため、年収や地位が下がることを懸念する人がいます。転職をする場合、キャリアや年収は一旦リセットされると思っておくといいでしょう。他にも、自分の意見を曲げない頑固な人や仕事内容に細かくこだわる人は、無駄なプライドが垣間見えることで選考時にマイナスポイントとなりがちです。そもそも募集枠が少ないので、50代の転職活動では年収や地位が下がることを恐れない姿勢が大切といえます。
自分自身の強みが言えない
企業側は経験やキャリアを重視していますが、自分の強みが言えないのは大きなマイナスポイントになります。企業側の担当者も20代の既卒や第二新卒を相手にしている訳ではありません。50代の転職希望者にもなると、どのくらい自分のことを知っているのか、自身を理解しているのかはアピールできて当然という目で見ています。自分自身の強みが分からない方は、今までの実績や経験をまとめ、強みを言える材料を用意しておくといいでしょう。
転職に求める条件が高い
転職に求める条件が高い人も失敗しやすいです。例えば、親の介護があるので勤務地は近いのが絶対条件という方や、給料はいくら以上が良いなど、絶対条件をいくつか持っていませんか?もちろん、条件をある程度絞るのもいいですが、絞り過ぎるのもかえって転職失敗に繋がる要因になります。ある程度外せない条件を何個かに絞るといいでしょう。
自己主張が強過ぎる
これは「③自分自身の強みが言えない」の項目で紹介した自分の強みがいえない人と真逆のタイプで、自己主張が強過ぎる人も敬遠されがちです。50代に限らず、転職では経験豊富なスキルが重宝されますが、プライドが高く上から目線の発言や企業を甘く見ているような発言は禁物です。いくら仕事ができる人でも、その成果や結果は自分一人で作ったものではありません。周囲のサポートがあればこそ達成できたものなので、自己主張が強過ぎても「50代なのに協調性がない」と見なされてマイナスポイントとなります。
応募先企業の分析が足りない
50代の転職は厳しいのが現状ですので、募集している企業の分析はしっかりリサーチしないといけません。企業側も若い世代と同じ目線で面接をしていないため、企業の強みや市場傾向を理解していないと「この人はウチの会社で何ができるのか」と疑問に思うでしょう。「この会社に入って何がしたいのか」「今後どのような分野で貢献できるのか」などを明確にアピールできるようにしておくといいですよ。
50代転職で失敗をなくすためにはミスマッチを防ぐ
50代転職の失敗談でもあるように、市場価値を理解できておらずミスマッチした求人に応募しているケースがあります。50代での転職活動は長引いた分だけ精神的な負荷がかかり、収入がすぐにでも必要な人だと死活問題に。50代転職で失敗をなくすためには、ミスマッチを防ぐことが何よりも大切です。先述した成功ポイントを抑えるだけでなく、人手不足で募集が多い業界や職種に視野を広げることも必要でしょう。また、ミスマッチを防ぐには転職サイトや転職エージェントを活用するのがおすすめです。特に転職エージェントは基本的に無料で活用でき、自分にマッチした求人を探してくれるのでミスマッチを防げますよ。
50代転職でおすすめの業界
50代転職でおすすめの業界は、次のとおりです。
- タクシー業界
- 自動車業界
- 介護業界
- ビルメンテナンス業界
- 運送業界
- 印刷業界
- 金融関係
- コンサルタント業界
- ハウスクリーニング(清掃)業界
タクシー業界
タクシー業界は、50歳以上でも未経験者を募集しています。色んな場所へと運転するため土地勘が必要ですが、運転が好きな人やトラックドライバーなど日常から運転している人は転職しやすい業界です。特に東京や大阪の都会は客の奪い合いがありますので、比較的観光名所のある地方都市がおすすめといえます。現在や過去に運転関係の仕事をしている人は、ぜひ検討してみてくださいね。
自動車業界
自動車業界などの工場系勤務は慢性的な人手不足になっており、50歳以上でも転職が可能です。現在自動化の生産が進んでいますが、まだまだ人海戦術で何とか凌いでいる工場の現場は多くあります。また、自動車業界だけに限らず、関連部品となるタイヤやベアリングなどの各メーカーの工場でも広く募集されています。仕事内容は少し肉体労働になるため、体力に自信のある方におすすめです。
介護業界
少子高齢化が進む中で、需要の高いのが介護業界です。介護業界は肉体的・精神的に負担のかかる仕事ですが、給料が安いというイメージが先行しているので若者が定着しません。そのため、50代でも広く募集をかけている業界といえます。仕事内容が肉体労働で体力がない方には厳しいかもしれませんが、未経験から始められてキャリアアップも見込める仕事なので挑戦する価値はあるでしょう。
ビルメンテナンス業界
ビルメンテナンス業界は高齢者が多く所属している業界です。特別な資格も必要ないので、未経験でもやる気があればすぐに採用されます。オフィス街が中心となるので、東京・大阪・横浜といった都心に募集が集中しているのが特徴です。清掃のテクニックを覚えれば、50代の方でもなんなくこなせる仕事内容ですので、気になる方はぜひ1度チェックしてみてくださいね。
運送業界
運送業界はトラックドライバーが深刻な人材不足となっており、50代でも即戦力として採用される傾向が高いです。現状として、新型コロナウイルスの影響でテレワークの拡充やネットショッピングが需要過多となり、運送業界も人手不足の波が押し寄せています。なお、運送業界は若者からブラックというイメージを持たれているため今が狙い時です。
印刷業界
スマホの爆発的普及によってインターネットが身近となり、印刷業界は需要が落ちています。しかしその分、若い人に選ばれにくい業界のため、50代の転職には最適な職種になります。ネット情報の影響で少しでも早く印刷したいという顧客の要望もあり、現在印刷業界は過度の人手不足なため、比較的転職しやすい職種でしょう。
金融関係
金融関係は、高齢の未経験者を採用することはまずありません。お金を含めた金融商品を扱うので、未経験者では顧客の信頼を勝ち取ることはできないためです。ただ、損保の営業や女性の事務員など、金融企業によっては50代の募集をかけていますしハイクラス層の転職も可能です。
コンサルタント業界
コンサルタント業界は経験がないと仕事が出来ない業界です。金融関係と同じで、顧客から信頼を得るには実績が必要だからです。とはいえ、特別な資格がなくても名乗れてしまう特殊な業界なので、コンサルタントの豊富な経験があれば、50代でも転職可能といえるでしょう。
ハウスクリーニング(清掃)業界
ハウスクリーニングは今後の需要が大きく見込まれる業界です。こちらも特殊な資格は必要ありません。地方の高齢者のみが住む家では、2階以上の建物で掃除するのも一苦労ですし、都心でも共働き世帯が増えているのでハウスクリーニングの需要が見込めます。また、自己資金を抑えられるので、将来的な独立開業も視野に入れられる業界です。
需要の見込める業界が募集も積極的
これまで挙げた業界は、今後の需要も見込まれる業界です。そのため、ただ企業に応募するだけでなく、仕事自体が忙しくて給料UPも見込める業界だとやりがいや達成感も味わえるでしょう。需要の見込める業界は、50代の転職にも積極的だといえます。また、未経験から働ける業界は特に人手不足で積極的な採用を継続しています。優良な人材を欲しているのは間違いありませんので、興味が湧けばすぐにでも応募するのがおすすめです。すぐに動かないと優良な求人は他の50代の転職希望者が応募してしまいます。同世代のライバルも多いもので、50代に関わらず40代や60代の契約社員やパート採用を希望している人もいます。50代での転職活動は長期化になりやすいので、いいなと思った職がある場合は応募してみてくださいね。
50代転職でおすすめの職種
ここでは、50代転職でおすすめの職種を紹介していきます。
- タクシー
- トラックドライバー
- 専属運転手
- 清掃系
- 調理系
- 介護&福祉関係
- 事務系
- 警備関係
- 接客関係
1つずつ詳しく解説します。
タクシー
タクシーは二種免許が必須となり、基本的に運転技術のスキルを持ち合わせている人におすすめの職種です。自分や家族を乗せるのではなく、お客を運ぶので、丁寧な運転はもちろん接客マナーも重要となります。50代でも活躍できる職種であり、運転と接客にスキルがある人にはおすすめです。
トラックドライバー
トラックドライバーは慢性的な人手不足で、50代でも積極的に採用しています。肉体的に少し厳しいという人もいるでしょうが、宅配便は限られたエリアで集中して配送できるので自宅の近くで働くことも可能です。在宅ワークやネットショッピングによって宅配業界の需要が大きいので、今後もトラックドライバーは人材を求めていくでしょう。
専属運転手
少し特殊な仕事になりますが、企業の役員付き運転手などは高齢の世代を対象としています。50代の運転手はSNSに何でもUPするような若い世代よりも安心感があり、社会人としてのマナーや礼儀、車内での会話内容の機密保持が何よりも必要です。地理に詳しい必要がありますので、タクシードライバーからの転職も向いています。
清掃系
ハウスクリーニングは50代でも採用可能です。汚れは力で落とすのではなく、素材に適した洗剤を選択する簡単な内容なので体力の衰えが見え始めた50代でも継続できる仕事といえます。ハウスクリーニングは50代の女性も活躍できる職種で、今後の需要も大きく見込めます。
調理系
50代での調理系の仕事は、特に女性におすすめです。調理系の仕事は、飲食店やホテル以外にも学校給食や社員食堂といった調理場があります。調理だけでなく、配膳や清掃といった飲食業に関わる相対的な仕事も広く募集されています。過去に飲食店や料理系の仕事に携わっていた人は、ぜひ挑戦してみるといいでしょう。
介護&福祉関係
介護や福祉関係の仕事は常に人手不足の業種なので、50代での転職も可能です。未経験で資格がなくても採用可能で、身体介助が必要な介護職員初任者研修も短期間の研修で取得できます。送迎も頻繁に行う場合があるため、50代転職は採用に近づくためにも運転免許は必須でしょう。
事務系
事務系はパソコン作業を必須とする職種です。もちろんパソコン作業だけでなく、電話応対もしなければなりません。そのため、簿記検定を取得して経理ができる人は50代でもスキルを考慮して採用されやすくなります。ただ、正社員よりかは契約社員やパート採用の方が多くなりがちです。どうしても正社員がいい方は難しい職種と言えるでしょう。
警備関係
警備員は50代が活躍している職種です。基本的に年齢に関わらず採用をしている企業も多く、ビル・マンションなどの施設巡回や設備点検、保守管理など仕事内容は企業が委託される内容によってさまざま。夜勤もある職種ですので、安定的に稼ぎたいという人にもおすすめでしょう。
接客関係
サービス業界の接客関係では、50代転職者の活躍が期待されます。比較的年齢層が高めの店舗やコンビニ、スーパーやドラッグストアも50代の方が活躍されています。 50代ともなれば物腰軟らかく、丁寧な接客が重宝されますので、接客に自信のある人はぜひ挑戦してみるといいでしょう。
未経験ならドライバーや清掃、介護系がおすすめ
未経験の職種に挑戦する場合、次のような職種がおすすめです。
- ドライバー
- ハウスクリーニング
- 介護
50代から仕事を覚えるのが大変という認識は企業側だけでなく、求職者本人が1番分かっていることでしょう。仕事を覚えるのが不安という方は、未経験歓迎の上記のような職種を選ぶことをおすすめします。
50代におすすめの転職サイト・エージェント(総合型)
50代におすすめの転職サイト・エージェントは次のとおりです。
- リクルートエージェント
- dodaエージェント
- ミドルの転職
- FROM40
- パソナキャリア
- リクナビNEXT
- type転職エージェント
それでは、それぞれの特徴をみていきましょう。
リクルートエージェント
公開求人数 | 約240,000件 |
公式サイトURL | https://www.r-agent.com/ |
得意分野 | 総合型 |
対応エリア | 全国 |
おすすめポイント | 求人数が国内トップで経験豊富なキャリアアドバイザーが多数在籍。 |
リクルートエージェントは、知名度も抜群でブランド力のある転職エージェントです。非公開求人も10万件以上と多数抱えており、求人数が国内No.1を誇ります。リクルート内の厳しい審査を通過した専任のキャリアアドバイザーが担当するので、自分の強みに特化した求人を紹介してくれますよ。全国に拠点を持っており、大都市以外の地方でも多くの求人を扱っていますので、地方で仕事を探している方におすすめです。
dodaエージェント
公開求人数 | 約120.000件 |
公式サイトURL | https://doda.jp/ |
得意分野 | 総合型 |
対応エリア | 全国 |
おすすめポイント | 転職サイトやスカウトサービスを併用して利用できる。年収査定や合格診断がある。 |
転職サイトとして認知度の高いdodaの転職エージェントが、dodaエージェントです。転職サイトで培っている求人情報が多く、業界や職種によって専任のキャリアアドバイザーを揃えており、質の高い転職を実現しています。なかでも1番の魅力は転職を迷っている人のために、合格診断サービスがあることです。転職できる可能性の高い企業を判断してくれるので、自分自身で転職先を選べない人はぜひ活用するといいでしょう。また専門職の転職情報を抱えていますが、基本的にどのジャンルでも対応していますので、総合型の転職エージェントといえます。まだどの業界にしようか決まっていない人は、せひ登録してみてくださいね。
ミドルの転職
公開求人数 | 非公開求人10万件以上 |
公式サイトURL | https://mid-tenshoku.com/ |
得意分野 | ミドルシニア世代 |
対応エリア | 全国 |
おすすめポイント | 会員登録者数平均45歳でシニア世代の求人多数あり。ハイクラスの求人も抱える。 |
50代の転職には、ミドル世代に特化した求人情報サイトのミドルの転職も有力です。ミドルの転職ではハイクラス求人を多く扱っており、キャリアアップを果たしたい人にもおすすめ。また、年収1,000万円以上や経営幹部といったレア求人を抱えているので、50代の転職にも力強いサポートが期待できます。今よりも年収をアップさせたい人は、ぜひ登録を検討してみてくださいね。
FROM40
公開求人数 |
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公式サイトURL | https://www.from-40.jp/ |
得意分野 | 40代~50代の求人 |
対応エリア | 全国 |
おすすめポイント | ミドルやシニア向けの求人に特化している。スカウトサービスに登録可能。 |
FROM40は40代以上の求人に特化した転職サイトです。ミドルやシニアを対象にしているので、50代の転職希望者でも安心して検索できます。未経験歓迎という求人枠もあるため、年齢に関係なく一から仕事を覚えられて安心して働くことが可能です。スカウトサービスにも登録できるので、忙しいシニア世代の方でも待つだけでオファーが届きますよ。なお、インターネットに慣れていない人でも、簡単に応募できるサイト仕様になっているのも1つの魅力。会員登録もたったの5分で完了するので、未経験で業界を探している方は登録してみてくださいね。
パソナキャリア
公開求人数 | 約35,000件 |
公式サイトURL | https://www.pasonacareer.jp/ |
得意分野 | ハイクラス層向け |
対応エリア | 全国 |
おすすめポイント | 年収800万円以上を狙うならおすすめ |
人材紹介会社大手のパソナグループが運営している転職エージェントです。総合型になりますが、ハイクラス層の非公開求人を扱っており、スキルがあれば年収UPも十分見込めます。また経理や人事、法務といった管理部門を専門としたチームがあり、事務職で働いてきた人でもエキスパートな扱いで募集をしています。パソナキャリアでは転職者を第一に考えた丁寧なサポートをしているので、安心して転職できるも嬉しいポイントです。ハイクラス転職をしたい方は、ぜひ登録を検討してみるといいでしょう。
リクナビNEXT
公開求人数 | 約55,000件 |
公式サイトURL | https://next.rikunabi.com/ |
得意分野 | 総合型 |
対応エリア | 全国 |
おすすめポイント | リクルートの転職サイトで利用者数が圧倒的に多いことから、良質の求人が集まる。 |
人材業界最大手のリクルートが運営する転職サイトで、幅広い求人があるのが特徴です。どちらかというと求人数が多いだけに、50代の転職が専門的ではありません。なお、会員登録するとグッドポイント診断という自己分析ツールを利用でき、転職活動において客観的に自分を知ることができます。焦って転職活動をしてしまう方には、客観的に自分を知れるツールがあるのはありがたいですね。また転職者約80%の方が利用しており、求人も男女比で6:4とバランスがよく、男女ともに利用できるのも嬉しいポイント。大手のエージェントサイトで求人数が多いので、1度登録をしてみるといいでしょう。
type転職エージェント
公開求人数 | 約25,000件 |
公式サイトURL | https://type.career-agent.jp/ |
得意分野 | IT系 |
対応エリア | 東京・神奈川・千葉・埼玉 |
おすすめポイント | 首都圏のIT系に強い |
首都圏に集中した転職支援をしている老舗のキャリア転職サイトです。キャリアアップを図りたい人はもちろん、地域を絞っているため手厚いサポートを期待している人も満足できます。IT系の職種に強く、システムエンジニアは10,000件以上の企業が募集をかけており、関東近郊でIT・web関連のスキルがある人は登録してみるといいでしょう。また、実際に審査を通過した企業のみを掲載しているため、ブラック企業が少ないのも嬉しい特長です。他にも、女性の仕事に特化した「type女性の転職エージェント」も利用できます。女性の方はぜひtype女性の転職エージェントから登録をしてみるといいでしょう。
50代におすすめの転職サイト・エージェント(ハイクラス)
50代転職におすすめのハイクラス向け転職サイト・エージェントは、次のとおり。
- リクルートダイレクトスカウト
- ビズリーチ
- JACリクルートメント
高年収を期待できる転職サービスばかりなので、転職希望に高収入がある方はぜひチェックしてみてくださいね。
リクルートダイレクトスカウト
公開求人数 | 約120,000件 |
公式サイトURL | https://directscout.recruit.co.jp/ |
得意分野 | ハイクラス層 |
対応エリア | 全国 |
おすすめポイント | 登録して待つだけ。4,300名以上のヘッドハンターが求人を紹介する可能性がある。 |
リクルートダイレクトはハイクラス向けに特化した転職サービスです。一度登録すれば、後はスカウトを待つだけなので、現在の仕事を辞める必要はありません。約600社4,300名以上のヘッドハンターが仕事を代わりに探してくれるので、多くの企業からスカウトをもらえるチャンスが広がるのが特長。年収800万円から2,000万円といった高額のオファーの求人が多数揃い、前職以上の年収UPも期待できるでしょう。今の年収を大幅にアップしたい人は、ぜひ1度登録してみてくださいね。
ビズリーチ
公開求人数 | 約80,000件 |
公式サイトURL | https://www.bizreach.jp/ |
得意分野 | 年収1,000万円の案件が1/3を誇る |
対応エリア | 全国 |
おすすめポイント | 管理職などハイクラス層や専門的なスキルを持っている人向け |
テレビCMでも有名なビズリーチはハイクラス層に特化した転職サイトです。最低でも年収500万円以上ないとスカウトメールが届かない可能性が高いため、年収500万円以上ある方は登録をおすすめします。 登録しているヘッドハンターも約4,700名と多く、管理職や専門的なスキルを有している人は高年収も期待できるのが嬉しいポイントです。なお、ビズリーチは有料の転職サイトですが、基本サービスは無料期間でも利用可能です。
会員クラス | スタンダードステージ | 有料プレミアムステージ |
タレント会員 (年収750万未満) | 無料 | 3,278円 (30日間) |
ハイクラス会員 (年収750万以上) | 無料 | 5,478円 (30日間) |
<有料プレミアムステージで使えるサービス>
- 全ての求人の検索・閲覧、応募
- 全てのスカウトの閲覧・返信
- ビズリーチプレミアムの各種コンテンツの利用
<スタンダードステージで使えるサービス>
- 求人の検索・閲覧(企業名を除く)
- 一部の求人への応募
- プラチナスカウトの閲覧・返信
管理職などハイクラス層や専門的なスキルを持っている人は、ぜひ登録をおすすめします。
JACリクルートメント
公開求人数 | 約2,500件 |
公式サイトURL | https://www.jac-recruitment.jp/ |
得意分野 | 外資系・ハイクラス層 |
対応エリア | 全国 |
おすすめポイント | 外資系や大手企業に強い転職エージェントで、年収600万円以上の求人多数。 |
JACリクルートメントは40代以上の転職成功例が高く、ミドル世代にも特化した転職エージェントです。なお、本社がイギリスにあるため、全国だけでなく世界11か国の拠点を持つグローバルな外資系の求人に強いのが特徴。転職後の平均年収は913万円と、高収入を見込めるのでハイクラス層やエグゼクティブ向けの求人を多数扱っています。また、下記の転職支援を得意としているため、気になる職種がある方はぜひ登録してみるといいでしょう。
- マーケティング
- コンサルティング
- 営業
- エンジニア
- 管理職
- 経営企画
50代でよくあるQ&A
ここでは、50代の転職でよくあるQ&Aについてみていきましょう。
- 50代から未経験の分野に転職できる?
- 女性の転職は男性に比べて厳しい?
- 転職活動期間はどのくらいかかる?
- 50代で転職して年収が下がる場合もある?
- 50代の転職で転職サイトは使える?
- 50代転職で上司や同僚が年下になるのってつらい?
- すぐに転職する訳ではないが転職エージェントに登録しても良い?
- 資格は取っておいた方がいい?
- 平均で何社くらい受ければいい
50代から未経験の分野に転職できる?
結論から言うと、50代から未経験の分野に転職することは可能です。ただ、専門的なスキルや経験が必要な職種は厳しいですが、慢性的な人手不足で経験よりも人柄や社会人としてのマナーを重要視する職種が多々あります。また次のような未経験からでもスタートできる職種も、積極的に募集をかけていますよ。
- 介護
- 運送業界
- 清掃業界
- 飲食
- 接客業
- 警備員
今まで気になってたけど手を出していない業種がある場合は、この機会に挑戦してみるといいでしょう。
女性の転職は男性に比べて厳しい?
女性の転職は男性に比べて厳しくはないです。なかには、今まで子育てに伴い専業主婦だったけど、もう一度働きたいと考えている50代の女性も少なくありません。50代の転職女性におすすめな業種は次のとおりです。
- 介護
- ハウスクリーニング
- 接客業
- 事務職
上記の業種は女性の転職が多く、社会人経験がある方は意欲があれば十分採用OKの企業もあるでしょう。なお、ブランクがある人の場合、これまでのキャリアを棚卸しておき、慣れればすぐに対応できる旨を企業側に伝えるといいでしょう。
転職活動期間はどのくらいかかる?
50代の転職活動期間は長期化する傾向になります。基本的に20代や30代に比べて求人数が少ないのが要因であり、年齢の段階で書類選考が通らない可能性が高いでしょう。また、なかには応募企業の条件について家族から反対されることもあり得ます。さらに50代の方は、管理職など立場の都合でなかなか平日の日中に休みを取りづらく、転職活動が満足にできないのも長期化の要因です。その場合は転職エージェントサイトに頼り、少しでも負担を減らして転職活動をすることがおすすめですよ。
50代で転職して年収が下がる場合もある?
50代の転職では年収が下がるのが一般的です。年功序列の給与体系が多い日本企業では、50代だと人件費の高騰が懸念されます。企業側からすると、定年までわずかな50代に高額の年収を支払うのはためらいがちになるものです。年齢的に募集枠が少ない50代の転職活動では、採用をつかむためにも年収ダウンにこだわらない姿勢が必要でしょう。
50代の転職で転職サイトは使える?
50代の転職活動では自力で求人を探すのは、時間がかかりかなり苦労します。知人の紹介など、ある程度次の当てがある場合はまだしも、20代のように探せばいくらでも見つかるわけではありません。その場合、転職サイトに登録すると自力より転職先が探しやすいです。それでも年齢的な枠で限界がありますので、非公開求人を多数抱えている転職エージェントを活用するのが得策といえるでしょう。
50代転職で上司や同僚が年下になるのってつらい?
50代転職では所属先の上司が同僚や年下になりやすいものです。これまで部下や後輩として接してきた世代が、上の立場になるのはつらい面もあります。ただ、年齢に関係なく年下の上司とも円滑にコミュニケーションを取れる柔軟性は転職活動を成功させるポイントといえます。
すぐに転職する訳ではないが転職エージェントに登録してもいい?
すぐに転職を考えてなくても、転職エージェントに登録するのは得策です。50代の転職はなかなか求人も集まらず、良い案件があれば逆にライバルが多くなってしまいます。優良求人を逃さないためにも、50代転職では複数の転職エージェントに登録するのがおすすめです。転職活動はキャリアアドバイザーとの相性も非常に重要なので、まずは複数登録しておいて、自分にマッチした求人を見つけてもらうようにしておきましょう。
資格は取っておいた方がいい?
50代の転職で資格を取るに越したことはありません。とはいえ、50代の転職活動でこれから取得する資格はあまり参考にもならないです。勉強熱心という点では企業に評価されますが、50代ともなれば企業側も即戦力の実務経験者を求めています。
平均で何社くらい受ければいい?
マイナビ転職が調査した結果によると、50代での転職活動では平均14.5社に応募しています。もともと募集枠が少ないのが50代の転職事情なので、1~3社というのではまず通らないのが前提です。とはいえ、多くの企業に応募するだけでは採用に至らず、50代での転職活動は精神的に負担が大きくなります。その場合は転職エージェントを活用して、自分にマッチした求人を見つけやすくするといいでしょう。
最後に
50代での転職活動は厳しい面もありますが、転職は可能です。転職を成功させるために、次のポイント6つを抑えるといいでしょう。
- 選択肢を広げる
- スキルやキャリアの棚卸
- 非正規雇用も視野に入れる
- 柔軟性や謙虚さをアピール
- 人脈を広げる
- 転職エージェントを利用
上記の成功ポイントを踏まえながら転職活動をすれば、書類選考や面接でも好評価を与えられます。とはいえ、50代の転職は募集枠が少ないため、自力で転職することは難しい傾向に。そのため、1つの手段として転職サイトを活用するのがおすすめです。
<50代の方におすすめの転職サイト>
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50代での転職活動は色々と不安にあることもありますが、当記事を参考に転職活動を成功させましょう。