転職エージェントを利用していて、希望をしっかり伝えたつもりなのに、全く興味のない求人を紹介された。そんな人もいるのではないでしょうか。伝えたものと違う結果が返ってきた場合、どうしたらいいのか悩むこともありますし、転職エージェントそのものを信用できなくなってしまうこともあるでしょう。そこで本記事では、転職エージェントで希望と違う求人を紹介されるのは一体なぜなのか、そして、希望通りの求人を紹介してもらうためにはどうすれば良いのかを解説します。

・希望と違う求人を紹介された人
・転職エージェントの利用をどうしようか悩んでいる人
・希望通りに求人を紹介してもらう方法を知りたい人

上記のような人は是非参考にして下さい。

希望と違う求人を紹介する理由

希望条件を伝えたにも関わらず、全然違う求人を紹介されたという経験を持つ求職者は少なくありません。では、一体なぜそのようなことが起こってしまうのでしょうか。希望と結果が一致しないことには様々な理由がありますので、以下でご紹介します。

転職エージェントが求職者の希望をハッキリ理解していない

キャリアアドバイザーが求職者の希望を把握しきれておらず、希望と違う案件を紹介してしまうパターンがあります。面談などで話を聞く際に、キャリアアドバイザーは求職者から希望する案件をいくつか聞くと思います。その聞いた話を軸に案件を探すのですが、その際に情報が少し抜け落ちてしまっているミスも起こりえます。もしくは、しっかり聞いたつもりが勘違いをしている場合もあるでしょう。そうすると、例え１つ勘違いや抜け落ちてしまっていただけでも希望通りの求人はごくわずかになり、残りの求人は希望と違うなんてことも起こってしまいます。

求職者の希望に合った求人がない

求職者がいくら条件を並べても、叶えることができないような高望みの希望の場合、キャリアアドバイザーは他の案件を紹介するしかなくなってしまいます。例えば、20代前半の人が年収800万の仕事を紹介してほしいと言っても、採用してくれる企業が見つからずに紹介できないことがほとんどでしょう。もちろん、キャリアアドバイザーも面談時の話のなかで、無理なものは無理だと言うべきなのですが、言わずに案件で誘導をしてくる人も多いようです。希望が全て叶えられるということは稀であり、ましてやこちらの希望だけではなく企業の希望にも答えなければならないため、マッチする案件がなければ希望通りの紹介は難しいでしょう。

キャリアアドバイザーのノルマ達成

転職エージェントは、求職者を企業に入社させることで、仲介料として利益を出しています。紹介する企業により仲介料も異なりますし、ノルマのなかで特定の会社に入社をさせろというものもあるでしょう。そのため、自分の利益のために希望ではない求人を紹介して、なんとか入社させようとする転職エージェントも   中にはいます。このようなキャリアアドバイザーは信用できないため、要注意です。

抱えている案件と求職者の希望にマッチするものがない

担当のキャリアアドバイザーによって、得意とする分野があったり、精通している業界が違ったりします。例えば、IT業界に転職したい求職者に対して、IT業界を全く知らないキャリアアドバイザーがついた場合、希望に沿った案件を紹介することは困難でしょう。もちろん求職者が、IT業界の中でも特にインフラエンジニアを希望している、プログラマーを希望しているなど細かな情報があれば良いですが、詳しくないキャリアアドバイザーはそこまで頭が回りません。このような、いわゆる相性によっても希望通りの求人を紹介してもらえるかどうかは大きく変わってきます。しかし、いずれの理由にしても重要なことは、求職者側から何故希望と違うのかを聞いてみることでしょう。その結果により、次におこなう行動が変わりますし、場合によっては担当を変えてもらったり、もう一度面談をするなどの対策ができます。

希望と違った場合の対処法

希望と違う求人を紹介された場合、多くの人は困惑してしまい、どうしようか悩んでしまうでしょう。しかし、慌てる必要はなく、まずはキャリアアドバイザーともう一度希望条件のすり合わせをすることが大切です。すり合わせるポイントとしては、以下のものがあります。

・勤務地や距離
・年収
・職種
・雇用形態
・福利厚生
・残業時間
・休日

もちろん、自分にとって特に希望のないものは省いてしまって構いませんが、拘りのある項目に関しては、思わぬ勘違いがないよう掘り下げて話すことが大切です。そして、希望を伝えて終わりではありません。それだけで終わってしまうと、先ほどご紹介したような求職者の高望みなどが出てくる可能性があるため、必ず自分の希望の中に無理な部分はないかを聞いてみましょう。希望を伝えた後に確認をすることで、もしかしたら自分には年収が高望みであったり、経歴からして、希望の職種は厳しいなどの意見も出てきます。このように一方的な意見の押し付けだけではなく、お互いに掘り下げて話をすることで、後に紹介される案件からミスマッチを減らすことができるでしょう。また、逆にキャリアアドバイザーにおすすめの条件を聞いてみるのも方法としてはアリです。転職のプロが、自分の経歴をみた上でおすすめできる条件を聞くことにより、市場価値を理解できたり、新たな発見をすることができるでしょう。

求人が希望と違ったら断っても良い？

求人を紹介された場合、希望と違うけれど断るのは悪い気がしてしまう、と思う人がいますが、全く気にしなくて大丈夫です。紹介した求人を断られるというのは、転職エージェント側からしたら日常的なことであり、特にキャリアアドバイザーも気にしていないため、求職者が心を痛める必要はありません。また、送られてきた求人全てに断りをいれるのは骨の折れる作業でしょう。そのため、基本的には希望と違う案件は全てスルーしてしまい、気になった案件にだけアクションを起こすようにしましょう。ただし、注意点としては、希望と違う案件をひたすらスルーしているだけでは、キャリアアドバイザーによっては意味を理解してくれず、いつまでも同じような案件が送られてくる可能性があります。このような場合は、しっかりと希望ではないという意思表示をするようにしましょう。また、送られてきた求人の中に希望とある程度合っているものがあったら、それを例に伝えるのもおすすめです。この求人の、年収や職種は満足なんだけど残業だけどうにかならないか。など、より具体的に話すことができるでしょう。実際にキャリアアドバイザーが送ってくれた求人を元に意見をすることで、よりお互いが具体的に希望を認識をすることができます。

希望と違う求人を紹介された際の断り方

希望と違う求人を紹介された際に、断りをいれたいのだけどどのように伝えるべきか悩む人は多いでしょう。しかし、特に上から目線であったり、高圧的な態度をとらなければ、率直に希望と違うということを伝えるのがおすすめです。そして、その時になにが希望と違うのかを伝えることも大切でしょう。希望と違うということを言われただけでは、一体どこが希望と違うのかがわからないキャリアアドバイザーも多いです。理由がわからなければ、今後送られてくる案件の紹介が急激に減る可能性もありますし、希望の案件まで弾かれてしまう可能性もあります。そのため、具体的になにが違うのかを伝えて、どのような求人案内は避けてほしいのかを明確にしましょう。見出し5

希望を叶えてもらうための伝え方

希望通りの求人を紹介してもらう場合には、面談時とその後、両方に気を使う必要があります。

面談時

ざっくりとした話を伝えて終わるのではなく、しっかりと細かい希望や、過去の経験などを話すようにしましょう。先ほどもご紹介したような、年収や残業・休日など、どのくらいまでは平気で、どこからは無理なのかを明確にする必要があります。この希望が、大体このくらい、のような伝え方ですと、他人なため温度間は伝わりにくいでしょう。そして、過去の経験などを話すことも重要となります。例えば、昔配達をやったことがあるけど道を全く覚えられなかったから配達関係はやめてほしい。年収が400万以下だと、支払いなどで消えてしまい生活費の確保ができない、など。経験や現状も一緒に伝えることで、キャリアアドバイザーがより具体的なイメージを持ちやすくなります。

面談時以外

面談が終わると、ヒアリングをした内容を元に定期的に求人案内のメールがきます。希望に沿った求人であれば、詳細をしっかり見て、気に入れば応募する旨を伝えれば良いでしょう。しかし、希望と違う求人がきた場合はどうでしょうか。スルーしていても特に問題はありませんが、希望通りの求人をより多く検討したい人はそのままにしておいてはいけません。全てに対して断りの連絡をいれる必要はありませんが、いくつか希望と違う項目を抜粋して、キャリアアドバイザーに伝えましょう。そうすることにより、キャリアアドバイザーとの認識をすり合わせることができ、より希望に沿った求人案内が届きやすくなります。そして、希望が高望みになって叶わない、などといったことがないよう、一方的な意見だけは言わずに、キャリアアドバイザーとの意思疏通をしっかりすることも大切です。しっかりとキャリアアドバイザーから、自分の現状に合った条件の内容を教えてもらうことにより、希望と実際がマッチしやすくなります。

【最新版】おすすめの転職エージェント

上記を踏まえ、おすすめの転職エージェントを整理します。

リクルートエージェント

国内有数の転職エージェントとして知られるリクルートエージェントは、業界トップクラスの求人数を誇ることで知られています。過去45万人以上の転職成功実績をもとに、プロのキャリアアドバイザーが履歴書／職務経歴書などの書類添削や面接対策まで徹底対策してくれます。国内最大級の転職エージェントということもあって、拠点の数も多いので、地方在住の方でも安心して利用することができます。

dodaエージェント

パーソルキャリア（旧：インテリジェンス）が手掛ける「dodaエージェント」は、「リクルートエージェント」や「マイナビエージェント」と並んで国内最大級の転職エージェントとして知られています。約10万件の求人情報から求職者の希望にマッチした求人をプロのキャリアアドバイザーが紹介してくれます。「何から始めれば良いかわからない」「自分の強みがわからない」といった悩みがある場合は、登録してみると良いでしょう。

マイナビエージェント

マイナビエージェントは「20代に信頼されている転職エージェントNo.1」の実績とマイナビグループが誇る豊かな求人情報を強みとする転職エージェント。マイナビエージェント経由でしか応募することができない独占求人の数も多いので、一度、登録してみると良いでしょう。

パソナキャリア

パソナキャリアは、業界トップクラスの求人数を誇る転職エージェント。運営は株式会社パソナ（東証一部上場）。オリコン顧客満足度調査第1位に選出されている。求人件数は5万件以上。転職後の年収アップ率は67.1%を誇る。高い専門性を備えた専任の転職エージェントによる転職サポートが魅力。

【最新版】おすすめの転職サイト

さらに、おすすめの転職サイトを整理します。

リクルートダイレクトスカウト（旧：キャリアカーバー）

リクルートダイレクトスカウト（旧：キャリアカーバー）は、人材業界最大手の株式会社リクルートが運営するハイクラス・エグゼクティブ限定の会員制転職サイト。ハイクラス・エグゼクティブ人材向けに、厳選した優良なヘッドハンターだけがサービスに登録していることが特徴。会員登録完了後はスカウトを待つだけでOK。担当コンサルタントは自分で選ぶことができる。

ビズリーチ

ビズリーチは、管理職や専門職、次世代リーダーなどの即戦力・ハイクラス人材に特化した国内最大級のハイクラス転職サイト。運営元はビジョナル株式会社。高年収の求人が豊富に用意されていることに加えて、優良企業や一流ヘッドハンターからビズリーチを通じてスカウトを受け取ることで、思いもよらない企業やポジションに出会えることが大きな特徴の一つである。

JACリクルートメント

JACリクルートメントは、管理・専門職、ミドル・ハイクラスのための転職エージェント。運営は株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント（東証一部上場）。約800名のプロフェッショナルが転職をサポート。また、国内大手、外資系、海外進出企業などの厳選求人を多数揃えていることが特徴である。

アサイン

アサインは、コンサルティングファームをはじめとして、経営企画や事業開発、営業職などのハイエンド向け転職支援サービスを展開している。運営は株式会社アサイン。確かな実績をもつキャリアアドバイザーと日本初のAIキャリアシミュレーション「VIEW」で求職者のキャリアを徹底サポートしてくれる。特に20代～30代のハイエンド転職に強い。

iX転職

iX転職は、パーソルキャリア株式会社が運営するハイクラス向けの転職サイト。年収1,000万円以上の非公開求人を多数取り扱っていることが特徴の一つ。厳選されたヘッドハンターがキャリアの選択肢を適切に提案してくれる。また、「クラウドキャリアコーチ」を活用すれば、第三者との対話を通じてキャリアに関する悩みを解消することができる。

AMBI

AMBIは、株式会社エンジャパンが運営する若手ハイクラス人材向けの転職サイト。年収500万円以上の案件が多数。職務経歴書を元にした三段階評価によって、選考通過の可能性がわかることが大きな特徴。登録しておけば職務経歴書を見た企業やヘッドハンターからスカウトを受け取ることができる。

最後に

キャリアアドバイザーが希望と違う求人を紹介してくる場合、ほとんどの人は担当が使えない、ダメ、などと思ってしまうでしょう。しかし実際には、求職者の高望みであったり、お互いの意思疏通がしっかりできていない場合もあります。それをどうにかするのがプロではないのかと言われたらそうなのですが、人と人とのコミュニケーションのため、どうしてもそこまで上手くはいかないでしょう。また、ほんとうにダメなキャリアアドバイザーもおり、自身のノルマや売り上げだけしか考えていないような人もいます。もしそのようなキャリアアドバイザーが担当になってしまった場合は、遠慮することなく担当を変えてもらうようにしましょう。また、あまりにもそのような質の悪いキャリアアドバイザーが続くようであれば、利用する転職エージェント自体を変えるということもおすすめです。

Photo by Adolfo Félix on Unsplash