公開日

2022/06/05

最終更新日

「資金調達に必要な難しい資料作成が簡単に」日本クラウドキャピタルが提供するFUNDOOR(ファンドア)の使用感をレビュー。

株式投資型クラウドファンディングのマッチングプラットフォームとして国内No.1の取引量を誇る「FUNDINNO(ファンディーノ)」。2019年10月17日、本サービスを運営する株式会社日本クラウドキャピタル(第一種少額電子募集取扱業者 関東財務局長(金商)第2957号)により、スタートアップの事業成長のための資金調達を支援するツール「FUNDOOR(ファンドアー)」が新たにリリースされた。筆者自身、2019年6月に法人を設立したばかりだが、将来的な資金調達の可能性も含め、そろそろ事業計画書を作る必要があると考えており、このタイミングで「FUNDOOR」の登録を行った。本稿では、筆者の実体験を踏まえ、「FUNDOOR」の登録方法や実際に使ってみて感じた「使用感」を紹介する

アイキャッチ画像引用元:10/17(木)【起業家・スタートアップ経営者の方向け】 最短5分で「事業計画書」が完成、はじめての「資本政策」が作れる 『FUNDOOR(ファンドア)』リリース発表会

FUNDOORの利用手順

まず、 「FUNDOOR」の登録方法について説明する。「FUNDOOR」では、最初に「起業家として登録する」か「投資家として登録する」を選択する必要がある。

筆者の場合は、(当然ながら)「起業家として登録する」を選択した。登録の方法としては、「FUNDINNOアカウントで登録」と「新規登録」の2パターンがあるが、今回は、「新規登録」で登録する。「メールアドレス」と「パスワード」を入力し、「利用規約・プライバシーに同意します」「私は反社会勢力と一切関係ありません」のチェックボックスにチェックを入力し、「新規登録する」ボタンをクリックすると、以下の画面に遷移する。

「お名前」「会社名」を入力し、「FUNDOORでやってみたいこと」を選択する。今回は、「事業計画の作成」を選択。すると、以下の画面に遷移する。

いつまでに調達を完了したいか、大体の目安を入力する。今回は、「約3ヶ月後に調達していたい」と入力。

「株主になる予定の投資家は決まっていますか?」という質問に対して、「はい」もしくは「いいえ」で答える。筆者の場合、実際には決まっているが、レビュー記事であることを踏まえ、便宜的に「いいえ」と入力。

入力内容を確認の上、「資金調達をはじめる」ボタンをクリック。すると、下記のようなダッシュボード画面が現れる。

STEP 1/4では、資金調達前の準備を行う。

STEP 2/4では、投資家との交渉を行う。

STEP 3/4では、株主総会まわりの手続きを行う。

STEP 4/4では、登記手続きを行う。

事業計画

事業計画については、「会社情報」タブで、「会社名カナ」「事業開始月」「代表者氏名」「電話番号」の入力が必要になる。以下のように入力。

「保存する」ボタンを押し、「事業計画」をクリックすると、以下のような画面が現れる。

「かんたん入力」をクリックすると、画面が遷移。

ちなみに、こちらはビジネスモデルとして「月額課金制」を選択している場合の画面である。「その他のビジネスモデル」を選んだ場合は、以下のような画面となる。

「初月の売上額」「毎月の売上額の成長率」「サービスを開始する日」を入力して、「次へ」ボタンをクリック。

「1人あたりの役員平均報酬(月)」「1人あたりの社員平均給与(月)」「現在の役員数」「現在の社員数」「役員・社員の増加予定」を入力し、「次へ」ボタンをクリック。

「月あたりの広告費」「月あたりの外注費」「月あたりの地代家賃」を入力し、「次へ」ボタンをクリック。

既存の設備投資がある場合は、「購入した日付・購入金額」、将来に設備投資の予定がある場合は、「購入する日付・購入金額」を入力し、「作成」ボタンをクリック。

「ダッシュボード画面にて確認する」ボタンをクリック。

資本政策

資本政策の画面イメージについては、以下の通り。

「設立ラウンド追加」ボタンをクリックすると、以下の画面に遷移。

ラウンド時期を入力し、「作成する」ボタンをクリックする。

「株主の追加」をクリックすると、以下の画面に遷移。

「株主名」「発行する株式数」「調達金額」を入力。

書類管理

書類管理については、こちらで一元的に管理することができる。

実際に使ってみた感想

軽く触ってみた程度だが、資金調達のプロセスを一元的にダッシュボードで管理できるのは便利であり、特に、「ホーム」「事業計画」「書類管理」の画面は非常に見やすく、使っていくうちに、頭の中が体系的に整理されていくように感じた。KPIの管理等にも有用えあると思われる。本サービスは、エクイティファイナンスを実施する予定のあるスタートアップ企業を対象としたサービスのように思えるが、自己資本オンリーもしくはデッドファイナンスを活用した事業成長を目指す起業家にとっても、利用する価値は十分にあると思われる。プロジェクトマネージャーの中村丞氏(@JoeNakamura1204)によれば、リリース後3週間で、300名を超えるユーザー登録があったとのこと(出典元:最短5分*で「事業計画書」が完成、はじめての「資本政策」が作れる『FUNDOOR(ファンドア)』3週間で300名の起業家がユーザー登録)。資金調達について、一度でも検討したことがある人にとっては、有用なサービスになり得ると筆者は感じた。

執筆者:勝木健太

1986年生まれ。幼少期7年間をシンガポールで過ごす。京都大学工学部電気電子工学科を卒業後、新卒で三菱UFJ銀行に入行。4年間の勤務後、PwCコンサルティング、有限責任監査法人トーマツを経て、フリーランスの経営コンサルタントとして独立。大手消費財メーカー向けの新規事業/デジタルマーケティング関連のプロジェクトに参画した後、大手企業のデジタル変革に向けた事業戦略の策定・実行支援に取り組むべく、株式会社And Technologiesを創業。執筆協力実績として、『未来市場 2019-2028(日経BP社)』『ブロックチェーン・レボリューション(ダイヤモンド社)』、寄稿実績として、『キャリアハック』『Forbes JAPAN』『ダイヤモンド・オンライン』『BUSINESS INSIDER JAPAN』『ITmedia』等がある。Facebookアカウントはこちら / Twitterアカウントはこちら

画像出典元:『FUNDOOR』のスクリーンショット